草原に関わらず、何かを勉強するときのとっかかりになるような本があるとめちゃくちゃ助かる。
で、とりあえず自分は草原について学んできたのだから、これから草原について勉強・研究していこうとか、興味が少しでもある人向けの本を紹介しとこうかなと。
※たぶん今後も追加していきます。
※とりあえずamazonリンク付けてます。
先に草原の研究を始めようと思う人に向けたオススメを言っておくと
『草地と日本人』で日本の草原について知って、『草原生態系』で世界の草原と草原生態系について理解して、『植物群集の構造と多様性の解析』で研究のイメージをつかむ。
ってのがいいと思う。
以下、諸書籍について独断と偏見に満ちた感想を書いてます。
『草地と日本人』須賀丈・岡本透・丑丸敦史 著
とりあえずこれ。
学術書というよりは読み物的なもの。
日本の草原の成り立ちや利用の歴史、農地とのかかわりなどを最新の研究結果とかも踏まえて包括的に学べる。
この書籍に書かていることがわかってればおk。
今でも読み返す書籍の1つ。
一度通して読むのおすすめ。
増補版があるので、そっちを買うのがいいのかな。
2400円+税くらい
『野と原の環境史』湯本貴和・飯沼賢司・佐藤宏之 編
シリーズ日本列島の三万五千年―人と自然の環境史の第2巻
上の『草地と日本人』を読んだらわかるけど、同じようなことが書かれている。
というのも関わっている人が共通していたりする。
こっちの書籍は『草地と日本人』よりもさらに踏み込んだ、密度の濃い内容になっている。
過去から現在に至るまでの草原をより詳しく学びたいならこの書籍を読むのがおすすめ。
密度が濃いので一回読むだけじゃ摂取しきれない。
がっつり読むと大変なので、気になるところをつまみ食いするのがいいかな~
4000円+税くらい
『人と生態系のダイナミクス ①農地・草地の歴史と未来』 宮下直・西廣淳 著
農地(特に水田)を中心に人の文化と生物多様性のかかわりについて解説している。
身近な自然としての農地とそれに付随する草地のことがよくわかる。
日本の自然史を理解するのにいいのかな~
図とか写真が多くて読みやすいしわかりやすい。
2700円+税くらい
『森と草原の歴史』小椋純一 著
日本の植生の移り変わりを各時代の社会背景とか古文書、古地図をもとに紐解いていく歴史の本。
昔の植生をイメージするときに役に立つかな。
草原と森林について一緒に学べる。
ライト層向けかと言われたらちょっとマニアックかな。
5200円+税くらい
『草原生態学』大黒俊哉・吉原佑・佐々木雄太 著
読み物というよりは学術書なので研究する人向けの内容
上記3冊は日本の草原をメインにしているけど、この書籍は世界における草原の生態的なメカニズムについて詳しく書かれている。
草原生態系における撹乱・生物多様性・生態系機能など網羅的に解説されている。
研究の背景を書くときに重宝するのでよく読み返す本の1つ。
3600円+税
『植物群集の構造と多様性の解析』佐々木雄太・小山明日香・小柳知代・古川拓哉・内田圭 著
完全に研究者向けの書籍
植物群集データの解析方法について基本的なことがまとめられている大変お世話になっている書籍です。
データのとり方とか、Rパッケージについても書かれているので、調査する前から統計解析までをイメージする際に役に立つ。
植物じゃなくても群集を扱う際には参考になるはず。
3000円+税
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